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水族館だより

コツメカワウソ命名式を行いました!

2012.02.25 カテゴリー:生きものダイアリー

  本日、宮島水族館1Fレクチャールームにおいて、昨年10月に当館で生まれたコツメカワウソ(性別:オス)の名前を発表する「コツメカワウソ命名式」を行いました。

 1月15日から2月7日まで行った、名前募集には、全国から1,375通の応募をいただきました。名前を応募していただいた皆様に感謝いたしますとともに、この場をお借りして、御礼申し上げます。

 応募された名前は、どれも熱い思いが伝わってくるものばかりで、選定委員一同、大変悩みましたが、選考の結果、「アラタ」と決定させていただきました。

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 厳正なる審査の結果、見事名付け親となられたのは、広島県廿日市市にお住いの茂曽路桂子(もそろ けいこ)さんです。
 「アラタ」の名付け理由は、「宮島水族館がリニューアルした年に生まれたので、「新装オープン」と「新しい命の誕生」の両方のお祝いの意味を込めました」です。
   茂曽路さんには、命名式に出席していただき、名付け親認定証と副賞をお渡しした後、「アラタ」と対面していただきました。元気いっぱいで、父親のイロハ、母親のツバメと遊ぶアラタの姿を、楽しそうに眺めておられました。

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  アラタです。よろしくね! 

これからも、アラタをはじめ、水族館の動物たちを可愛がってくださいね。



泣きっ面に、エイ?(エイ)

2012.02.21 カテゴリー:えとSETOら

先日、水族館だよりで、「空飛ぶざぶとん」ということで、ヒラメを紹介しましたが、実は宮島水族館には、もう一枚(?)ざぶとんがいるのです。
その正体は、「エイ」。当館では、現在アカエイ、ホシエイなど4種類のエイを飼育しています。その中でも、アカエイの仲間は水槽の底にいることが多いのですが、たまに体の両端をひらひらとさせて、水槽の中層を泳いでいます。その姿は、まさに「空飛ぶざぶとん」。


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四六時中、泣き顔

泳いでいるとき、お腹である白い方が見えているときがありますが、その際はアカエイの「もう一つの顔」にご注目ください。
何とも言えない泣きっ面ですが、実はこの部分は、エイの口なんです。エイの種類によっては、下唇をかみしめてキーッと泣いているものや、大泣きしているもの、あるいは優しく微笑んでいるものなど様々です。

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アップで見ると、迫力の泣き顔

まあ、私たち人間が勝手に想像しているだけなんですが、この豊かな表情をみて思いついたのが、能楽に使われる「翁面」。笑い顔とも、憂い顔ともとれる表情に共通点がないでしょうか?


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エイの顔は翁面にそっくり!?





コツメカワウソの子育て日記(2)

2012.02.14 カテゴリー:えとSETOら

体つきがイロハとツバメに似てきたコツメカワウソの赤ちゃん。つい先日、生まれたばかりのような気がするのに、もう親子3匹一緒に水槽の中を走り回っています。ほんとに成長が早いと思います。
さて、前回の出産秘話に続き、今回の話題は子育てのお話です。
生まれたてのころは、3匹とも小屋からちっとも出てこなかったので、そっと設置していたカメラから様子をうかがうと・・・。
赤ちゃんがおっぱいを飲もうとツバメ(母親)のお腹に行くのですが、イロハ(父親)がすぐにやってきて、赤ちゃんをぎゅっと抱きしめているんです。それを見たときは「うわー、何するんだ、やめろー」と思わず叫んでしまいました。初めての子どもで、とっても可愛いのは分かりますが、なんとも愛情の注ぎ方が的はずれ。また、イロハとツバメが赤ちゃんの奪い合いを繰り返すというのもあり、疲れたら3匹が川の字になって寝ていました。

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赤ちゃんをパパ、ママが奪い合い

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川の字で親子まったり。慣れない子育てで疲れているの?

さらに、イロハとツバメを見ていると、イロハがスパルタでツバメが過保護ぎみ。
イロハが赤ちゃんを小さなプールに連れ出し、水につけようとするのですが、ツバメは「まだ早いわ!」とばかりに、小屋に連れ戻そうとします。これをまた延々。
そんな様子を見ていたお客さんたちは、「ここは教育方針が違うのね」と笑っていました。
なんとも危なっかしい新米パパとママですが、一所懸命に子育てしていますので、応援して上げてくださいね。

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プールにつける、つけないで、もめています



カキ打ち体験会<みんな真剣です>

2012.02.12 カテゴリー:生きものダイアリー

みんな真剣なので、写真をパシパシッ!! カキ打ち体験の様子を紹介します。

  
難しかったけど、楽しかったよ!!


とにかく真剣です。

  
しっかりと貝柱を狙ってえ・・・切りはなします。 そうすると、パカッと開きました。

  
とにかく本当に真剣です。 カキ打ちって本当に難しい。でも楽しかった〜

みなさん本当に真剣に取り掛かっている様子がよくわかりました。日頃体験することのない貴重な体験ができてみなさん満足そうでした。
宮島水族館では、このような参加体験ができるイベントを次々と企画していこうと考えています。ぜひ、宮島水族館へお越しください。
 スタッフ Y



カキ打ち体験会スタート

2012.02.12 カテゴリー:えとSETOら

2月11日(土)宮島水族館1階企画展示室において、カキ打ち体験会が行われました。

11時と14時の2回、それぞれ先着50名様が参加でき、15分前の受付開始から行列ができるほど盛況でした。

その様子を紹介します。


準備OK!!


カキの準備もOK!!


カキ打ち体験の前に、カキのからだのしくみを学んでもらいます。


お子様にはぬり絵をしながらカキのからだのしくみを知ってもらいました。家族で「はいポーズ!!」

  
しっかりと殻の開け方を聞いてうまく開けることができました!!

このカキ打ち体験会は本日2/12も行われます。また、特別イベント『広島カキまるごと博物館』は2月19日(日)まで行われます。ぜひ、宮島水族館へお越しください。
 スタッフ Y



2月6日(月)に中国新聞社が主催する「ちゅーピーママ」の企画といたしまして、メンバーの方が親子で飼育担当と一緒に宮島水族館を観覧して頂くイベントがありました。

解説役は当館飼育のベテラン!岡村飼育担当課長です。


 「宮島の干潟」での観覧風景
 
 岡村飼育担当課長の解説を聞きながら、みなさん真剣に観察していました。

 「瀬戸の里山」での観覧風景
 
 ここでは川魚やカメがいます。魚に指をさしながら、目で魚を追って観察していました。

 「バックヤード」を見学!!
 
 この日はバックヤードを見学することができました。日頃なかなか体験できない企画なので、参加者は大喜びのようでした。

 観覧後の質問タイム!!
 
 参加者の方から生きものや水族館について日頃から知りたかったことや観覧して気になったことの質問をたくさん頂き、岡村飼育担当課長がお答えしました。



イベントは1時間半の予定でしたが観覧中もいろいろな質問がでて解説しながら館内を楽しく観て廻って頂いたのでいつのまにか時間が30分もオーバー!

参加されたみなさんは時間を気にせず、熱心に水の中の魚類や海獣類を観察されていました。

質問タイムでは海水をどうやって循環させているの?とか電気代等のエコ対策についてなど、ママ目線らしい質問があったり・・・。

宮島水族館については館内をゆっくり癒されながら見られるのが魅力!と語って頂きました。宮島水族館のスケール感は大型ではないけれど、逆に疲れないので心地良い。また何度でも来たいという嬉しいコメントも頂戴し、岡村飼育担当課長他スタッフは嬉しくなっちゃいました。

宮島水族館では、小さなお子さま連れの方に授乳室を用意、またベビーカーの無料貸出しも行っていますのでお気軽に入口スタッフにお声がけくださいね。

*今回のイベントレポートは2月24日の「ちゅーピーママ」サイトに掲載される予定です。



★宮島水族館は小さなお子様連れの方も安心してお越し頂ける施設です。ぜひ、宮島水族館にお越しくださいませ。
 スタッフ Y



『広島カキまるごと博物館』開催中!!

2012.02.07 カテゴリー:生きものダイアリー

ただ今宮島水族館では、特別展示として広島名産物“カキ”をテーマとした『広島カキまるごと博物館』を開催しています。宮島かき祭りが開催されます2日間(2/11、12)にはカキ打ち体験会も行います。ぜひお越しください。詳細は次のとおりです。


<広島カキまるごと博物館〜キミもカキ博士になれるかな?〜>

会期 平成24年2月4日(土)〜2月19日(日)

会場 宮島水族館1階企画展示室

内容 カキの歴史、カキの一生、カキの種類・成分、日本のカキ・世界のカキのパネルや造形展示、カキクイズ、映像で見る広島カキ、ぬり絵(カキの構造)コーナーなど

※入場料は無料です。(水族館の入館券で入場いただけます。)


【カキ打ち体験会】(会場 宮島水族館1階企画展示室)

開 催 日 平成24年2月11日(土)、12日(日)の2日間

開催時間 いずれも 第1回11時〜、第2回14時〜

参加定員 各時間とも先着50名様(当日会場で整理券を配布します。)

※参加料は無料です。(水族館の入館券で参加いただけます。)


★2月4日(土)から始まった『広島カキまるごと博物館』の様子を少し写真で紹介します。

入口に足を一歩踏み入れると、
いよいよカキイベントが始まりました
     この看板が目の前に現れて、さあどうぞとお出迎えしているかのようです。

先へ進むと、
かきの幼生模型
     かきの幼生模型が現れました。

ここでは「広島のブランドかき」の紹介があり、
広島のブランドかき
     皆さん、真剣に学んでいます。
 
かきのクイズコーナーでは、
かきクイズコーナー
     家族全員で、問題に取り組んでいる姿も見られました。

ぬり絵コーナーでは、
ぬり絵コーナー
     「カキのからだのしくみ」を知りながら、楽しくぬり絵ができます。

出来上がったぬり絵を見せて!!と頼むと、
じょうずに描けました1じょうずに描けました2
     このように、とてもじょうずに描けたぬり絵をうれしそうに見せてくれました。

 ぜひ、楽しい宮島水族館にお越しくださいませ。
 スタッフ Y



広島は、全国に知られるカキの一大産地。宮島水族館には、広島ならではのカキいかだを再現した水槽があります。生きたカキの展示は日本でも、ここ宮島水族館だけ。ちなみに、広島県のさかなに指定されているのはカキなんですよ。

さて、そのカキ水槽ですが、昨年末に展示するカキいかだを入れ替えました。カキは本来、殻にホヤやフジツボなどが付いていて、全体的にデコボコして茶色っぽく、見た目はあまりきれいではないんです。当初の宮島水族館に展示したばかりのカキもそうだったんですよ。でも、そのうちカキの殻はとってもきれいになっていきました。なぜかと言うと、カキ水槽で一緒に飼育しているウマヅラハギやメバルなどが、殻の付着物をせっせと食べるから。でも、できるだけ海にいるカキ本来の姿を皆さんに見ていただきたい。それで、昨年末に、宮島近辺で育てたカキを水揚げし、古いカキと入れ替えたというわけです。今度は一緒に飼育する魚たちもあまり増えすぎないように様子を見ながら、自然界にあるカキの姿を見ていただこうと思っています。

ところで、カキの餌は植物プランクトンで、海水をエラで吸収しては必要な養分だけを濾し取って余分なものを吐き出します。一見、動きがないように見えますが、絶えず動いているんですよ。しばらく眺めていると、微妙なその動きを見ることができるかもしれません。


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宮島沖で育てられたカキが桟橋に到着

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カキの付いたロープは約6メートル。みんなでトラックまで運びます

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カキと一緒に水揚げされたイソギンポやケヤリムシ

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クレーンで吊り上げ、水族館の2階に

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いよいよ水槽へ。水槽の上と下とで連絡を取りながら、ロープをたらす位置を決めます

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本、すべて収まりました。最初はにごっていた水槽も、今は澄んでいます



コツメカワウソの子育て日記(1)

2012.02.03 カテゴリー:えとSETOら

宮島水族館で、昨年10月に誕生したコツメカワウソの赤ちゃん。現在、両親の愛情を一身に受けて、すくすくと育っています。
飼育動物の誕生は、水族館にとってうれしいニュースの筆頭にあげられます。また、リニューアルオープンして最初の赤ちゃんであることや、宮島水族館でコツメカワウソの赤ちゃんが誕生したのは、8年ぶりのことですから、私たち飼育スタッフにとっては、喜びもひとしおです。

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小屋から出て、赤ちゃんのお披露目サービス

母親であるツバメのおなかが大きくなり、妊娠を確信したのが10月初旬。飼育スタッフの間に、期待感がひろがりました。
ただし、父親のイロハ、母親のツバメにとっては、初めての赤ちゃんです。新米のパパ・ママにしっかりと子育てができるかどうか、心配でした。このため、育児が上手くできなかった時に備え、哺乳瓶や猫用ミルクなどの人工保育の準備をしておきました。

そんな期待と不安を抱えたまま迎えた10月27日の朝、小屋の中で赤ちゃんが1頭生まれているのを発見しました。
不器用そうに、赤ちゃんの面倒を見ているイロハとツバメ(コツメカワウソは、両親・兄弟で赤ちゃんの面倒を見るのです)を見て、飼育スタッフ一同、ほっとしました。

生まれた直後は、赤ちゃんはもちろん、親の2頭もあまり外に出てこず、ほとんど巣小屋の中で子育てをしていましたが、1か月もすると、赤ちゃんの首をくわえて外へ連れ出してくるようになりました。
ところが、この後、両親の教育方針の違いに、赤ちゃんが振り回されることになりました。次回は、はらはらドキドキ、おっかなびっくりの子育てをご紹介しますのでお楽しみに。

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コツメカワウソ一家です。これからもどうぞよろしく!



ようこそ宮島水族館へ

2012.01.17 カテゴリー:えとSETOら

宮島水族館で飼育している海の仲間たちは、いろんな場所からやってきます。今回は、魚たちの輸送のお話です。

宮島水族館の展示生物の中でも、特に飼育の難しい魚の一つがタチウオです。瀬戸内海ではおなじみの魚で、宮島からそう遠くない場所で捕獲するのですが、捕り方はすべて一本釣りです。

タチウオはウロコがないので、網で捕まえると傷がついてしまい、すぐに弱ってしまうんです。タチウオの水槽には壁に沿ってシートを巡らせていますが、壁で体を傷つけないようにするためなんですよ。
だから運ぶときも、酸素を送りながら、揺れた衝撃で体が水槽タンクの壁に当たってしまわないよう、そーっと運ぶのです。

タチウオ搬入(船)
船から水ごとタチウオを移動します。

タチウオ搬入(軽トラ)
軽トラックの荷台のタンクにタチウオを移して水槽まで運びます。

タチウオだけでなく、四国に魚を引き取りに行ったときも、活魚タンクが搭載された専用トラックで運んできました。
運ばれる方も大変ですが、運ぶ方も大変。だから、無事に到着したときは本当にホッとします。

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魚たちを運ぶ、水槽が備えられた専用トラック。長旅もありました 

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トラックの水槽の中はこんなふうになっています 

宮島水族館に到着した魚たちは、建物の2階部分に設置されたクレーンで水槽ごと吊り上げ、そのままバックヤードへ運びます。

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運ばれてきた魚たちは、2階部分のクレーンで水槽ごと吊り上げられて中へ

そして、環境に慣れさせてから展示水槽でデビューとなります。

いろんな生き物たちが各地から集合している裏には、こんな苦労もあるのです。



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