2012.05.20 カテゴリー:生きものダイアリー
実は、繁殖ペンギン水槽で、今年の2月27日にヒナが誕生していました。
オスとメスが協力して子育てをしてくれたようで、最近やっと、皆さんの前に出てくるようになりました。
泳ぐのが大好きで、よくプールで泳いでいます。左右のつばさに白いバンドを付けていますので、
ぜひ探してみてください。
大人のペンギンとは少し大きさや模様も違います。よーく見るとくちばしも小さくて可愛いですよ。
ちなみに、名前は「アンディ」です。
アンディです。ヒナには胸の黒いバンド模様がありません。
こちらが大人のペンギンです。顔の模様も違いますね。
STAFF M
2012.05.12 カテゴリー:生きものダイアリー
皆さんは、水族館の飼育道具と聞かれたらどんな物を連想するでしょう?
水槽、あみ、バケツ、長靴、餌切り包丁、潜水具・・・などなど。
水族館では魚より小さな物から飼育員より大きな物まで色々な物を使って生き物を飼育していますが、
中にはこんな物もあるのです。
いったい、何に使うのでしょう?
ビーカー、シャーレ、ピペット、なんだか理科の実験器具みたいですね。
皆さんも、学校の理科室を思い出しませんか?
これを使って水族館で理科の授業を・・・、いえいえ違います。
これも魚の飼育に使います。
どんな魚を飼育しているかと言いますと。
クリオネ・・・ではありません
なにかの稚魚のようですね
この魚が何かわかった方はすごい! 是非わたしと語り合いましょう!
これはある魚を人工授精で育てているのですが、上の写真の道具はその時に使用します。
現在もシャーレの中ですくすくと育っていますよ。
この魚が何かはもう少し育ってからのお楽しみ! また皆さんに報告しますね。
STAFF M
2012.05.04 カテゴリー:生きものダイアリー
今日は、ちびっ子アシカの「ミナミ」を紹介します。
「ミナミ」はオタリアというアシカの仲間で、2歳になる女の子です。
早くみんなに会いたいなぁ〜
ちょい役でアシカライブに出たことは有りますが、たくさんお客さんがいるとドキドキします。
そんな「ミナミ」が今年の夏、アシカライブの完全デビューを目指し、お客さんに慣れるよう練習に励んでいます。
ただいま、特訓中!
練習している「ミナミ」を見かけたら、静かに見守って下さいね。
STAFF U
2012.05.01 カテゴリー:生きものダイアリー
鳥羽水族館からスナメリのオスの「ゴウ」がやってきて、はや1カ月。
新しい環境になってちょっと緊張しているのかな、と思ったのはほんの数日で、今やすっかり宮島水族館に慣れてメスのP1、コハル、ニコたちと仲良く泳ぎ回っています。
メスのスナメリたちは、餌のアジがちょっと大きかったり、硬かったりすると、プイッとして食べないことがあるのですが、ゴウは選り好みせず、モリモリと食べてくれます。
そんなゴウを見ていると、メス3頭に対しては、「少しはゴウを見習ってよ」と思ってしまいます。
人生最大のモテ期がやってきたゴウくん。
ゴウは、最初のころは簡単に見分けることができました。それは、他のメス3頭とは逆に、反時計回りで泳いでいたから。鳥羽水族館では反時計回りに泳いでいたそうで、その習慣が身に付いていたんでしょうね。
ところが2、3日すると時計回りに泳いでいて、その順応の良さに、「慣れるまでに時間がかかるかも」と思っていた私たち飼育員はびっくり。でも、とりあえずはひと安心しました。
では、そんなゴウをどうやって見分けるか。お腹の部分を見てください。生殖器のラインが1本スーッと入っています。これがオス。メスにはこのラインを挟んだ両側におっぱいが付いていて、ちょうど漢字の「小」の字のように見えますよ。
最初はゴウだけ逆回りで泳いでいたので、すぐに見分けがつきました。上のほうで左を向いているのがゴウです。
春は繁殖の季節。今は特にコハル、ニコがゴウを奪い合っている感じで、ゴウは早くもモテモテ。
体をすり合わせているのも、よく見かけるようになりました。これはスナメリの求愛行動。順調にいけば、来年の春ごろスナメリの赤ちゃんが誕生するかもしれません。宮島水族館にとっては実に12年ぶりのことなので、期待しています。
すり合い行動をする、ゴウ(右)とコハル(左)
2012.04.25 カテゴリー:生きものダイアリー
待望の子供が産まれ早半年。やはり親子は似てくるようで、それを最も感じさせられるのが給餌前の時。
扉の向こうで準備する係…いや、餌を待ちわびて必死になるカワウソ親子。その姿はまるで瓜二つの修行僧。その隙間から何が見える?いやいや何も見えないでしょう。語る分には可愛いが、実際の現場には胸をかきむしるような、悲痛な叫び声が響きわたっている。声をお伝えできないのが残念。
その先に、何があるのか。
日々目を見張るほどの成長に驚くばかり。両親のように元気に育て。
STAFF M
2012.04.16 カテゴリー:生きものダイアリー
宮島水族館のスナメリ達は、みんな仲良しです。
ゆったり、まったり泳いでいます
ふと泳いでいる姿に眼をやると、体をすり付けあってコミュニケーションをとる様子を、たびたび見る事ができます。すり合い行動は、親子であるP1とコハルが昔からよく行っていましたが、ゴウが来てからは、みんなですり合いをしています。
左側がメスの「コハル」、右側がオスの「ゴウ」です。
器用に胸ビレ・尾ビレ、そして全身を使ってコミュニケーションとる様子は、とても可愛らしく、ほほえましい光景です。是非一度、ご覧下さい。
STAFF I
「水の生きものサロン」はじめました!〜次回は4月7日(土)です〜
2012.03.31 カテゴリー:生きものダイアリー
宮島水族館では、月に一度の頻度で「水の生きものサロン」を開催することとなりました。
このサロンは、水にすむ生きものについてのお話の会です。
お話をする人は、 水族館のスタッフ、宮島水族館教育ボランティアの方々、館外の水の生きものの専門家の方などが、わかりやすくお話をします。
お話を聞く人は、当日お越しになったお客様はもちろん、水族館の職員や教育ボランティアさんなど誰でも参加オッケーなんです。
第1回目は3月3日に、塚本館長が「フジツボの不思議な世界」をお話ししました。
アットホームな雰囲気で、フジツボの誕生から大人になるまで、種類の見分け方、体のつくりなどフジツボの世界を紹介しました。
ここで、お知らせです。
次回の「水の生きものサロン」は、4月7日(土)10:00開催です。
お話は、「干潟の役割とそのいきものたち」と題して、干潟の魅力を紹介します。
お話をする人は、宮島水族館教育ボランティアのMさんです。
会場は、レクチャールーム(1Fカキいかだ水槽のとなり)で行います。
気軽な雰囲気で参加できるお話会なので、興味のある方はちょっと覗いてみてくださいね。おまちしてまーす。
スタッフ O
2012.03.30 カテゴリー:生きものダイアリー
2月に名前が決まったコツメカワウソの赤ちゃん「アラタ」。
体重は2キロまで増え、生まれたときは少し薄い灰色だった毛色も、今では親と同じこげ茶色に近づいてきました。餌も親と同じ魚を食べています。通路をはさんで2つの水槽をつなぐ透明パイプも、行ったり来たりできるようになっているんですよ。
あっという間に、親と同じように動き回るようになりましたが、唯一まだまだだなぁと思うのが泳ぎ。犬かきで懸命に泳いでいるのですが、危なっかしいですね。
必死の犬かきで泳ぐアラタ。早く上手になってね。
水際にとどまって顔をつけたり、手を入れてみたりして、なかなかプールに入らないところを見ると、アラタもまだ泳ぎは苦手なんだなと思いますが、「練習して早く上手になって!」と、スタッフみんなで応援しています。
今から飛び込むんだ! 怖くないっ! 怖くないぞっ!
顔をつけて様子をうかがってみたり・・・
順調にすくすく育っているアラタですが、新米パパのイロハとママのツバメは子どもの目を見張る成長ぶりについていけていないのか、相変わらずアラタを赤ちゃん扱い。
木に登っていれば、「怪我をしては大変」とばかりに下ろしたり、パイプをくぐろうとすれば首ねっこをくわえて連れ戻したりと、未だに過保護です。昨年10月に生まれたばかりなので、無理もないのですが・・・。
とはいえ、アラタはまだ子ども。飼育員お手製のおもちゃにじゃれついて遊んでいる姿は、本当にかわいいです。
夏ごろには親と見分けがつかないくらい成長していると思いますので、今しか見ることのできない無邪気なアラタに、早く会いに来てくださいね。
飼育員が作ったロープのおもちゃで遊ぶアラタ。かわいいっ!!
2012.03.24 カテゴリー:生きものダイアリー
3月22日(木)、三重県の鳥羽水族館から、スナメリのオス、「ゴウ」が宮島水族館へやってきました。
「ゴウです。よろしくね!」
宮島水族館では、3頭のスナメリを飼育していましたが、すべてメスで、繁殖ができない状態でした。
この度、鳥羽水族館さんのご厚意で、オスをお借りすることができました。
鳥羽水族館からの約9時間の道中は、とてもおとなしく、かえって心配になるほどでしたが、
水槽に入ってからは元気に泳いでくれたので、ほっとしました。
お見合いする、ゴウ(下)とP1(上)
現在日本の水族館には、スナメリは、5園館17頭(オス8頭、メス9頭)しかいません。
スナメリを飼育している水族館では、飼育頭数を増やすため、共同繁殖に取り組んでいます。
ゴウが、宮島水族館のメス個体P1、コハル、ニコと仲良くなって、赤ちゃん誕生につながることを期待しています。
招いているのカニ?(ハクセンシオマネキ) 〜平清盛にまつわる海のいきものたち・その2〜
2012.03.19 カテゴリー:生きものダイアリー
宮島水族館周辺は潮が引くと、いろんな種類のいきものたちが干潟に顔を出します。
夏場の砂地で、片方のハサミだけが白くてやけに大きく目立っているカニが、ハクセンシオマネキです。
片方だけ大きなハサミを持つのはオス。白い扇のようなハサミ脚を前後に動かし、何かを招いているようなしぐさを見せます。この姿、なんだかあの方の姿に重なりませんか?
そう、清盛さんです。平清盛公が音戸の瀬戸を切り開くとき、沈む夕日を扇で招き返したという伝説がありますよね。
ハクセンシオマネキは、「白扇潮招」の漢字を当てますが、いかにも清盛公ゆかりの地ならではのいきものだと思います。
ちなみに、ハサミ脚を動かすのはメスへの求愛ダンス。実は干潟で婚活に励んでいるんですよ。
冬は砂の中に潜ってじっとしているため、一年中観察できるわけじゃないんですが、宮島水族館に展示していますので、ここなら一年中、ハクセンシオマネキを見ることができます。
き、清盛さん!? いえいえ、宮島水族館のスタッフです。「せとうち研究所」では、
実際に白い扇を使って、子どもたちにハクセンシオマネキの生態を説明しています。