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水族館だより

招いているのカニ?(ハクセンシオマネキ) 〜平清盛にまつわる海のいきものたち・その2〜

2012.03.19 カテゴリー:生きものダイアリー

宮島水族館周辺は潮が引くと、いろんな種類のいきものたちが干潟に顔を出します。
夏場の砂地で、片方のハサミだけが白くてやけに大きく目立っているカニが、ハクセンシオマネキです。
片方だけ大きなハサミを持つのはオス。白い扇のようなハサミ脚を前後に動かし、何かを招いているようなしぐさを見せます。この姿、なんだかあの方の姿に重なりませんか?
そう、清盛さんです。平清盛公が音戸の瀬戸を切り開くとき、沈む夕日を扇で招き返したという伝説がありますよね。
ハクセンシオマネキは、「白扇潮招」の漢字を当てますが、いかにも清盛公ゆかりの地ならではのいきものだと思います。
ちなみに、ハサミ脚を動かすのはメスへの求愛ダンス。実は干潟で婚活に励んでいるんですよ。
冬は砂の中に潜ってじっとしているため、一年中観察できるわけじゃないんですが、宮島水族館に展示していますので、ここなら一年中、ハクセンシオマネキを見ることができます。

h-s
き、清盛さん!? いえいえ、宮島水族館のスタッフです。「せとうち研究所」では、
実際に白い扇を使って、子どもたちにハクセンシオマネキの生態を説明しています。




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