ひっくり返っていても元気なのです(カブトガニ)
2011.09.27 カテゴリー:えとSETOら
宮島水族館の2階、「山から海へ」のコーナーの入り口にあるのが、カブトガニの水槽。
カブトガニは昔は瀬戸内海の干潟にたくさんいたのですが、干潟自体が少なくなってきて今は数が減って、滅多に見かけなくなりました。
それでもごくたまに宮島周辺や江田島で捕獲されたという話を聞きます。
さて、カブトガニの水槽では10匹近くが飼育されているのですが、よくひっくり返っているカブトガニがいます。
時々、見学されている方から「死んでいるんじゃないの?」と連絡をいただくことがありますが、あれはほんとにただひっくり返っているだけです。
移動しているときに、何かの拍子にバランスを崩して裏返ってしまうようなのです。しかも、すぐには戻らず、しばらくそのままなものだから心配される方が多いようです。
でも、剣のような尾を使ってちゃんと元に戻ることができますので、どうぞご安心を。
こんな姿で失礼します
ところで、水槽を見ていただくと気が付かれると思いますが、ほとんどのカブトガニはオスとメスがくっついて行動しています。
これは繁殖のタイミングをずっと待っている状態なんですよ。
オスとメスがくっついていることが多いカブトガニ
よく間違えられますが、前の体の大きい方がメスで、後ろの小さい方がオスです。
オスは体の前部の縁が凹んでいるので、すぐに見分けがつくと思います。
カラダが大きく、縁が丸いメス
カラダがメスより小ぶりで、縁に凹みがあるのがオス
自然界で、カブトガニの産卵が行われるのは大潮の干潮時。干潟に穴を掘って産卵をします。
卵がふ化してから脱皮を繰り返しながら大きくなるのですが、ここ宮島水族館でも繁殖に成功させたいと思っています。