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水族館だより

タコとイカの吸盤の違い

2014.03.02 カテゴリー:生きものダイアリー

カキ水槽の前にアオリイカを展示しています。アオリイカが泳ぐさまは,見ていて

 なかなか気持ちが良いものです。

イカにはアオリイカやスルメイカのようなイカ(体の中のフネが薄いビニール状のもの)と,

コウイカやカミナリイカ(体の中に固い甲をもった)のようなイカとがあります。

コウイカの仲間は安定して(体内の甲のために浮力が十分で)泳いでいますが,

アオリイカの仲間は常に,ピョコピョコと泳ぎ回っています。

従って,アオリイカの仲間を飼育することは簡単ではありません。

今,ミヤジマリンの水槽で気持ち良く泳いでいますよ。

さて,皆さんは,タコやイカに吸盤があるのをご存知でしょう。

ところが,同じ吸盤でもタコとイカの吸盤は構造が全く違います。

タコは同質の筋肉だけで出来ていますが,イカは半球状のものがあり,

その周囲にギザギザのリングがあります。

タコ吸

タコの吸盤です。柔らかそうですね

イカ吸

こちらがイカの吸盤。ギザギザリングがわかりますか?

 

このリングは固くて,歯と歯の間に詰まります。

タコの吸盤を食べても,歯と歯の間に物は詰まりませんが,

イカの(げその)吸盤を食べると歯と歯の間に何かが詰まることがありますが,

それはこのギザギザのリングです。

同じ吸盤でも,よくよく見ると構造は違うものですね。

 

館長



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