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水族館だより

ありがとう「まるごと1周年」TVCMの舞台裏-6

2012.10.03 カテゴリー:生きものダイアリー

心で冷や汗をかき、顔で余裕を演じた日

総括業務責任者/御薬袋 聡(みない・さとし)

TVCMなんて、これまで一度も出たこともなく、もちろんオーディションも初めての経験。それで、いざオーディションを受けるというときになって、海獣類担当の女性3人がその場に居合わせて、そこで歌やポーズを披露しないといけなくなり、かなり恥ずかしくて冷や汗をかきました。彼女たちは普段、アシカライブをやっていて人前で何かをするのは慣れているはず。そんな彼女たちを前に、私は「こんなの余裕だよ」と言ってしまった手前、本当は緊張していたのを悟られないようにするのが大変でした。

冷や汗のオーディションとなりましたが、出演が決まり素直に嬉しかったです。私がTVCMで撮影したのは、まるで水槽の中で魚と一緒にいるようなシーンが撮影できるという「PHOTOコーナー」。ここは、子どもたちでも写真の中にちゃんと収まるようにと、水槽を低めに設置しています。私は背が高いので、撮影の間中、中腰になっていないといけなかったのが大変でした。3日間くらい足が筋肉痛になりましたから。しかも、撮影は閉館後だったため、クーラーも切れていて汗びっしょりになりました。

そんな奮闘の甲斐あって完成したTVCMを、本当にいろんな方が見ていてくださったんです。いつも、水族館の備品等を買いに行くスーパーでも店員さんに声をかけられたり、子どものお友達のお父さんに声をかけられたりと、なんだか嬉しかったですね。

宮島水族館はグランドオープンから1年が経ちました。旧宮島水族館から受け継いだ飼育技術もあり、ここで生まれた生き物たちがだんだん増えてきています。また、宮島水族館の新しい目玉でもあるタチウオは飼育員が一緒に海で漁師さんと捕獲してきたもの。展示している生き物たちそれぞれのストーリーに思いを馳せながら見ていただけると、また違った印象を持っていただけると思います。



筋肉痛の先に感じた達成感

魚類・海獣副責任者/山田 康幸(やまだ・やすゆき)

宮島水族館のTVCMでは、私と御薬袋さんがPHOTOコーナーでポーズをとるというシーンが最後の撮影でした。CM制作のスタッフの方たちは朝早くから撮影を開始され、かなりの長丁場で疲れもピークだったと思うのですが、さすがプロですね。不慣れでなかなか思い通りにできない私たちに「笑顔がいいですね」とか「今の感じ、良かったです」と声をかけ、すごくやる気を起こさせるようないい雰囲気にしてくださいました。撮影では、御薬袋さんと一緒に水槽の向こう側からニョキッと現れ、まるごとのポーズをとるのですが、中腰のまま二人の高さを合わせないといけないのが大変でした。リテイクが重なり、足の筋肉は悲鳴を上げていましたが、「制作スタッフさんたちの期待に応えなければ!」 と頑張ったので、撮影が終わったころには、膝はガクガク。CMを撮り終えた後、写真撮影もあったのですが、そのときはもう中腰のポーズをとることができず、イスを用意していただきました。その楽だったこと! 「もう少し早く出してよ!!」と思いましたよ。(笑)

完成したCMは、宮島水族館のホームページで見たのですが、みんなで一緒に頑張って作り上げたものが、一つの形になっていて達成感を感じましたね。何より、雰囲気がよくて嬉しかったです。私は宮島の島内に住んでいるのですが、普段、話したことのない人から「CMに出てたね」と声をかけられ、それがきっかけで話が出来るようになったことに感謝しています。そして、撮影の現場で会った制作の方たちのプロ根性を見習って、みんなが気持ちよく仕事できるよう努めていきたいと思っています。

私は魚類と海獣類全般を担当していますが、企画展やイベントの提案、実施もしています。119日からスタートする企画展では、秋の宮島ならではの紅葉狩りをテーマに、“海の中のモミジ”に例えたヒトデを展示したり、一枚の紙から立体感のあるヒトデを作る折り紙体験コーナーを設ける予定です。もちろん参加は無料です。見て、作って、楽しめる企画展ですので、どうぞ皆様お越しください。


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「笑顔で演技していますが、足はパンパンになっていました」(御薬袋さん・左側)
「妻からは、『映りいいやん!』とほめられました」(山田さん・右側)



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