宮島水族館は、おかげさまで、本年4月1日に開業50周年を迎えることができました。これもひとえに、これまでご来館いただきました皆様方をはじめ、当水族館の運営にご理解、ご協力をいただきました多くの方々のご支援の賜物と、心より感謝を申し上げます。
当館は、昭和34年に広島県の施設として開設され、旧宮島町へ運営が移管されたことにより、昭和42年に宮島町営宮島水族館として開業しました。
昭和56年には大規模改修を行い、2代目の水族館をオープンしました。オープンにあわせ、スナメリの飼育を本格的に開始し、今日に至るまでスナメリの飼育、繁殖に努めているところであり、スナメリは当館のシンボルにもなっています。
その後、平成17年の市町村合併により、廿日市市への移管を経て、平成20年12月から全面建て替えを行い、平成23年8月1日に3代目となる新宮島水族館がグランドオープンしました。新水族館は「瀬戸内海まるごと水族館」をテーマに、カキいかだを再現した水槽や、タチウオの周年展示など、地域に根ざした特色ある展示を行うとともに、絶滅危惧種であるミヤジマトンボの保護活動にも取り組んでいます。
宮島水族館は、これからも基本理念である「いやし」と「ふれあい」を体感していただき、新たな発見・感動のある、より魅力的な施設となるよう、スタッフ一同努めてまいります。あわせて、水族館の大切な役割である「種の保存」や「生物の多様性の保全」のための調査研究、さらには「環境学習」、「教育の場」としての活動に引き続き取り組んでまいります。
今後とも宮島水族館をご愛顧いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
宮島水族館長 室町 宏